アヴリルの糸を染めてもらっている工場は長野・愛知・福井・京都など各地に分散していて
ウール・シルク・コットンなどの素材ごとに それぞれ得意な工場・段染専門の工場などに
お願いしています。
中でもユニークな染めをしてもらっているのが、福井県にある「佐藤染工房」です。
佐藤さんには、アヴリルの顔となるような糸をたくさん染めてもらっていますが
中でも代表的な糸に “モスカ手絣” があります。
写真はモスカ手絣の “ハナビ”
今回は、試作会も兼ねて、私たちアヴリルスタッフが、手染めの体験をしてきました!
1種類めは、アヴリルの定番糸“モスカ手絣”の手法と同じ 刷毛染めの方法で染めます。
今回は染料と顔料、2種類で染めてみようと佐藤さんからの提案がありました。
こちらが染料です。写真では分かりにくいのですが、左から黄色・青・赤です。
透明性のある色です。
そしてこれが、顔料。絵具みたいですね。
普段、モスカ手絣などの手絣染めは、染料を使っているとのこと。
同じ赤・青・黄でも、染料と顔料では色の出かたが違ってくるということでした。
佐藤さんに習ってさっそく染めていきます。
刷毛を使って、真ん中に黄色、次に赤、最後に青の順に染めていきます。
表も裏も、そして中もまんべんなく、順番に染めていきます。
こちらは "染料" で染めた青色。落ち着いたいい色ですね。
こちらは ”顔料” の青色。明るくて元気なイメージの色です。
どちらもいい色ですが、今回は ”顔料” で進めることにしました。
かき氷のような、かわいい色合いができました!
2種類めは、エジプト綿を1色の色でムラに染めます。
温度が下がると染まりにくくなるので、火にかけたまま高い温度を保ちます。
この染料をベースに、濃度を変えて染めていきます。
淡い色からだんだん濃くしていくと、きれいなグラデーションになるそうです。
ムラっぽい仕上がりにするためにシャワー染めで "まだら" にかけていきます。
染料の入った容器に糸を入れて、なじませるように染めていきます。
シャワー染め→馴染ませる この工程を何度か繰り返します。
少しずつ色が深くなっていきます。 最後にお湯で洗い、仕上げます。
きれいなムラ染めに仕上がりました!
いろいろと試しながら、新しい染め方や色が生まれていくことが、とても興味深い体験になりました。
人の手で作るからおもしろいものができる。
職人さんのノウハウに基づいたアイデアもあれば、スタッフのアイデアもあり、
意見交換をしながら、お互いが楽しいと思える糸づくりをこれからもどんどんしていきたい
と思っています。
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